【メンバーインタビュー Vol.1 】代表・酒井雄飛

メンバーインタビュー初回は代表・酒井へのインタビューをお届けします。

  • 大学で部活動に入るきっかけになった高校時代の経験
  • 当事者として部活動に感じる課題
  • 部活動の本来の可能性

など、彼の想いを取り上げます。

ぜひ最後までご覧ください!

経歴

1998年奈良県出身。

滋賀県立膳所高校、京都大学工学部地球工学科を卒業。

小学3年から大学4年までサッカーをプレーし、高校3年次には高校サッカー選手権滋賀県予選ベスト8。

大学4年次には体育会サッカー部の副将を務め、選手の育成、チームビルディングから発信活動、スポンサー企業への提案作成など、ピッチ内外で幅広くチーム強化に携わった。

現在は京都大学大学院工学研究科にて地球科学分野の研究を進める傍ら、UNIFUNDを設立し代表を務める。

バックグラウンドについて

Q.なぜ大学で部活に入ったんですか
A.高校のときに憧れを持ったから、ですね。

京大サッカー部と初めて出会ったのが高校生のときだったんですが、恥ずかしいですけど、当時は地元では一番勉強できる学校に通ってたし、なかなか強い部活でチーム内の序列も高かったから、正直天狗になってました。「俺文武両道できてるやん」って。

 でも、京大サッカー部とリクルーティング試合をした時に、心が動いたんですよ。はっきり覚えてます。

「あぁ、自分より勉強も頑張ったお兄ちゃん達が本気で考えて、本気でボールを追いかけてる。」と。

そのあと、リクルーティングのための説明会がその後あったんですけど、その言葉も印象に残ってます。言葉だけじゃないですね。自分がいるチームのことをスライド使って熱心に説明してる姿、姿がかっこよく見えたんですよね。

その姿に憧れて勉強を頑張った、と言う経緯があったので、大学に受かった時には入部を決めていましたね。 

大学受験に関して、勉強のモチベーションもありました。ただ、研究は他のところでもできるけど、京大サッカー部はここしかないって思ってました。

Q.大学部活動の魅力はなんですか?
A.新しい人と繋がって、謙虚になれることです。

チーム内では、これまでの自分のチームメイトより、少しレベルの高い選手とプレーできることが自分を見つめ直すきっかけになりました。みんなモチベーション高いですし。

でもやっぱり、私の場合、チーム外と繋がったことに大きな影響を受けました。大学部活動に取り組んでいる人は、これまで第一線で戦ってきたような人たちばかりです。普通だったらそんな人と会うことないけど、体育会部活生という立場を共有してると繋がりやすいし、話もしやすいんですよね。

私はコロナの時期に、大学サッカー界のオンラインコミュニティに所属してみて、他の大学の人たちと繋がってそれを感じました。簡単に意見や考えを共有できて、自分も頑張らな、ってモチベーションになりました。

まとめると、大学部活動は、大学入って満足!ではなく、謙虚にいられるための刺激をもらえる場所でした。

Q.大学部活動にはどんなモチベーションで取り組んでいましたか?
A.どんなモチベーションも持ち得ました。

チーム内の序列を上げたいっていう競争的なモチベーションもあれば、新しい価値を作ってチームに貢献しようっていう(共創的な)モチベーションもありました。 自由で学生主体だからこそ、どんな特性の人でも、動き方次第で強みを発揮できる場所だったと思います。

自分自身もいろんなモチベーションを持って活動してました。最初の頃はチームを動かすみたいなのは無理だったけど、3年、4年になって、部活全体が見えてきた時に、それまでに感じてきた課題に向き合ったり、やってみたいことをやったりして、チームに価値を提供しようとしました。 

前提として、上を目指して、本気で取り組んで、冷ややかな目で見られることはなかったです。そんな環境だから挑戦できたこともあります。冷めていないコミュニティでしたね。

大学部活動の伸び代について

Q.大学部活動の課題はなんだと思いますか?
A.諸々の課題はあるが、根源は閉鎖性だと思います。

大学の部活って、結構どこも資金が足りていないという表面的な課題を抱えていることが多いけど、その根源には閉鎖性があると思います。

閉鎖性によって、大学の部活の価値が企業や社会に認められていないのではないでしょうか。

そもそも自分たち(部員)も気づいていない場合すらあります。

練習とか試合とかに時間と体力をかける部活の性質上、外に目が向かないとか、競技以外のことをしにくいのはわかるけど、何て言うか、もったいないと思うんです。 

ちょっと部活の外に目を向ければ、企業したりインターン行ったりしてビジネスしてる学生とか、ボランティアしてる学生とか、社会との価値交換を行っている同年代がたくさんいます。

その存在を知らずに蛸壺化してしまっていると、社会が何を求めているのかわからないし、そこで自分たちがどんな価値を提供できるかわからなくなっていってしまうんです。 

自分の場合、そのことに気づけたのは、ジム運営の立ち上げに関わった経験からでした。社会やお客さんに価値を提供して、現在を書き換えていくのを目の当たりにして、その時に学生が社会と価値交換をすることの魅力と可能性を体感しました。(現 株式会社FiT

https://camp-fire.jp/projects/view/339342

より部活動生にとって現実的なことを話すと、 部活動生から競技の上達とか、それがなくなって社会に出た時、何が残るの? ってのを問うことが必要だと思います。

ごく一部の強豪校の場合はプロ目指す世界にいるから、それもありだと思います。でも、多くの部活はそうじゃないですよね。そんな部活動生が社会に出るときに、部活を通じて何か得てないと、寂しいなって思います。

Q.UNIFUNDを立ち上げた理由を教えてください。
 A.日本のこれからを担うリーダー人材が部活から出る未来に向けて、現状から抜け出すチャレンジを支援したかったからです。

部活の中で、競技力向上のための筋トレとかは一人でもできるんです。それに、試合に出られるメンバーも限られている。でも、もっといろんな方向からチームをよくするための活動もあると思います。

部活動生に、今までになかった、競技外の新しい活動をして、現状を書き換えていくような経験をして欲しいと思っています。また、それが社会との価値交換になって、大学部活動の現前している一番大きな課題である、資金不足の解決に繋がると信じてもいます。

今も企業からお金が出ている場合はありますが、ただただ企業説明受けてもらったお金とか、企業のお恵みのお金がほとんどです。それでは社会との価値交換ができていませんよね。持続可能ではないし、学生にとって何の経験にもならないと思います。

UNIFUNDは、部活と企業の間にある組織として、対等な価値交換の仕組みを作っていきます。企業側には大学生にどんな可能性があるかをお伝えしていくし、学生たちとは自分たちにはどんな可能性があって、どう社会に価値発揮をしていけるのかを一緒に考えていきます。

蛸壺化した部活においては、キャプテンとか主務とか、外から見てわかりやすく活躍できる人が限られてます。UNIFUNDと部活、企業さんの連携を通して、大学部活動を社会に開いていきたいんです。「大学部活動はこんなことに取り組んでいて、その中にはこんな人たちがいて、こんな活躍してるんですよ」って。

それは新卒採用の面接の時に役立つとか、そんな浅い話だけではなくて、この活動を通じて、本気でこれからの日本を担う次世代リーダー人材を輩出できると信じています

Q.大学部活動を一言で表すとどうなりますか?
A.くたばっては生まれ変わる場所。です。

 常により良い自分に向けて、努力・挑戦し続けられる環境と仲間がいる場所という意味で、京大サッカー部の先輩の言葉を引用させていただきます。

 (京都大学体育会サッカー部部員ブログ「くたばっては生まれ変わる場所」参照)

Q.UNIFUNDをどんな団体にしたいですか?
A.大学部活動の可能性を示せるような団体になりたい。

 大学部活動はこんなことができるんだぜ、という可能性を示していけるような団体になりたいです。 その活動は独りよがりではいけません。部活動、企業、地域、いろんな人に価値を提供しながらそういう活動をしたいです。

Q.最後に一言、お願いします!
A. 一見めんどくさくて、無茶で、でも面白そうな挑戦を一緒にやってみませんか?

次世代リーダー人材が大学部活動から育まれていき、地域の生存・日本の生存に貢献できることが理想ですね。ゴールは究極に利他的であるべきだと思ってます。

また、、部活動に思いがある、スポーツや地域貢献に思いがある人、全国の部活動と一緒に新たな仕組みを創っていきませんか?

(インタビュアー:石川聡一郎)


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